治療を長く続けているにも関わらず、なかなか良くならないことに焦りを感じている方は多いでしょう。もしかしたら、これ以上良くならないのではないかと諦めている方もいるかもしれません。乾癬は長く付き合わなければならない疾患であり、実際、もう何年も治療を続けているのに変化がない、または、多少よくなっても、また悪化を繰り返すことがあります。

実は近年、乾癬の研究は進歩しており、新しい薬や治療法の開発がされ、選択肢が大きく広がっていることをご存知でしょうか?従来の治療法にこだわらず、一歩先の情報を知ることで、未来が開けるかもしれません。ここでは、研究の進む最新の乾癬治療についてご紹介します

進化する乾癬治療


●免疫システムに働きかける『生物学的製剤』について

進化する乾癬治療について

乾癬には、内服療法、外用療法や光線療法などさまざまな治療法があり、患者さん自身がライフスタイルや症状に合わせて治療法を自由に選択できるようになっています。

近年、乾癬は免疫が関わる疾患であることが明らかになっていますが、それに伴い、身体の免疫に働きかける『生物学的製剤』を使った治療法が乾癬治療の新たな選択肢として注目を集めていて、現在研究が進んでいます。

「長く病院に通って色々な薬を使ってきたけれど、良くなったり悪くなったりの繰り返し」そう思ってあきらめている乾癬患者さんはたくさんいるかもしれません。しかし、この研究が進歩することにより、中等症や重症の患者さんでも、一人ひとりに合った適切な治療を受ける事ができる可能性があります。

※1 サイトカインとは、細胞から細胞へ情報を伝達する物質で、本来は体を正常に機能させるために必要なタンパク質です。何らかの原因で過剰に増えてしまうと、炎症やアレルギー症状などを引き起こします。