私の背中を押してくれた、先生のコトバ。


Vol. 6: 長崎県 U・Mさん(57歳 男性)

30才になった頃、乾癬と診断されました。診断時に医師から治りにくい病気だと言われてかなり落ち込んだのを覚えています。営業の仕事をしていましたので、額に皮疹ができたり、爪が変形したり剥がれたりが起こると、人前に出るのがつらく仕事にも支障をきたす状態でした。これから先、自分はどうやっていけばいいのか?転職も考えるべきか?などと悩んでいた矢先に、先生に、こう声をかけていただいたんです。

乾癬治療の選択肢は増えていますよ。これからどうするか、一緒に考えていきましょう。

乾癬に関する正確な情報を手にして、自分に合った治療を選ぶことが大切です。治療の選択肢は増えています。医師と患者さんだけでなく、看護師やご家族まで巻き込んで、チームとして乾癬に向き合って行けたらいいですね。

先生はいつも「どうしたい?」と聞いてくれたので、自分の思いを素直に話すことができました。なかなかよくならなくても、先生が何とか良くしようと、その時にできる最良のことをしてくれていると感じて信頼できました。だから辛くても治療をやめようと思ったことは一度もありませんし、先生を信じてここまで頑張ってきてよかったと思っています。患者は、症状も治療に求めることも様々で、自身がどうしたいかわかるまでに時間がかかる人もいると思いますが、長くつきあう病気だからこそ、その時の自分の気持ちを医師に伝え、相談していければいいですね。

「何でも話してください」と言っても、一度の診察で全てを伝えるのは難しいですよね。例えば伝えたいことが3つあったとしたら、その内の1つだけでも話してみてください。どんなに良い薬があっても、医師と患者さんの心が通い合っていなければ良い治療はできません。ですから少しずつでもお気持ちを伝えていただけたらと思います。

皮膚科医や乾癬患者さんへのインタビューでお伺いした体験を参考に構成したフィクションです